訪問マッサージ 訪問鍼灸のスタッフユニフォーム(制服)のおすすめはどれ?スクラブ?ポロシャツ?選び方のポイントを現役のあはき師が解説します!

訪問マッサージ 訪問鍼灸のスタッフユニフォーム(制服)のおすすめはどれ?スクラブ?ポロシャツ?選び方のポイントを現役のあはき師が解説します!


在宅空間で施術を行う訪問マッサージ師、訪問鍼灸師は日本国における国家資格を持ち、患者様(利用者様)の生活空間の中でベッドやお布団の上にあがり、人体を預けて頂くプロフェッショナリズムを求められる仕事です。
ですので、ユニフォーム選びには「清潔感」「機能面」「安心感」「普遍性」「価格面」の5点が欠かせません。
今回は、現役で訪問マッサージや訪問鍼灸を開業している鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の同業者や、あはき師の専門学生、これから訪問マッサージや訪問鍼灸の開業やサラリーマンとして入社を考えている方に向けて、現場でプレイヤーとして汗水流し本気で臨床をしているスッタフ達が働きやすく、信頼につながるユニフォームのポイントを現役のあはき師がまとめて紹介します。
1. ユニフォームが果たす役割と求められる条件


訪問マッサージ、訪問鍼灸においてユニフォームは、単なる作業着ではありません。これから述べる3つの役割があります。
1.会社の顔(ブランド)としての信頼感と安心感
ご自宅や介護施設に伺う際にクライアント側が「誰が来たのか」が、すぐに分かることが大切です。統一されたユニフォームや法人ロゴ、治療院の刺繍入りのユニフォームは患者様、ご家族、施設職員様の安心材料になります。特に大きな介護施設様ですと、一日に何百人と外部の業者が出入りするため、一目で自社と認識していただけることもポイントになります。
2.スタッフの働きやすさ
動きやすく、清潔で快適に保てることが業務効率に直結します。
特に令和の日本は季節変動が激しく、寒いと暑いが極端な四季が続いています。昔ながらの概念のままのアパレルではなく、時代の流れに沿った機能面のある制服を見つけましょう。
また、訪問という仕事柄、頻回に車の乗り降りやお手洗い、昼食休憩で車を離れる際に社会に馴染める服装の色やデザインというのもひとつ大きなポイントです。
3. チームの一体感
治療院の全員で同じユニフォームを着ることで、オンオフの切り替えができ、職務中は他スタッフと頻回に会うことは少ないのですが、カンファレンス時や訪問先の施設等ですれ違った際にスポーツチームのような一体感がうまれます。
また、チーム医療という言葉が浸透しているように、ひとりの患者様の周りにはたくさんの福祉職、介護職、医療職の専門職集団が介入しています。療術職として役割を与えていただき、私達が介入しているという認識を他の専門職の方々へ周知して頂くための役割のきっかの一つとしてユニフォームがあります。



たかがユニフォーム、されどユニフォームです。
従業員の満足度であったり、顧客体験の満足度であったり、営業という側面もユニフォームにはあるのですね。
求められる大まかな条件


訪問マッサージや訪問鍼灸は、病院、クリニックや来院型のあはき治療院や接骨院、整骨院と違い、施術の場が「患者様(利用者様)の生活空間」です。そのためユニフォームには次のような大まかな5つの条件が求められます。
- 清潔感:第一印象を左右します。白やネイビー、ボルドーなど落ち着いた色合いが好まれます。
- 動きやすさ:ベッドの高さが低い、布団での施術など、体勢が変わりやすいです。ストレッチ素材は必須です。
- ポケットの多さ:ボールペン、印鑑、スマホ、メジャー、ハンカチ、鍼灸道具の一部など、施術に必要な小物を収納でき、それらが落下するおそれのない工夫が必要です。
- 洗いやすさ:汗や汚れを考えると、毎日洗濯できて乾きやすい素材が理想です。患家と外での気温差もありますので、空調がどんな状態であったとしてもユニフォームが重ね着で調整もしやすいものであるか、また、夏季は特に仕事中に着替えがしやすいこともポイントです。
- 社会に馴染めるか:休憩中や移動時のお手洗いや昼食で、違和感をもたれない、社会に溶け込めることもポイントです。コロナ禍では特に気をつけていました。



訪問マッサージ、訪問鍼灸の制服に奇抜性はなくて良いと私は考えます。
蛍光色は膨張色で、特にサッカーやフットサルではゴールキーパーが自身を大きく見せるために着用していますが、在宅現場でそれをやってしまうと、患者様側が「目がチカチカしてしんどい」と仰るケースも実体験としてお聞きします。
アウターはプレイヤーとして職員様やご家族、患者様に認識していただくために蛍光色のものを私も着用しますが、(潜在意識に定着させ、自身を大きく見せる工夫)お部屋に入室した時点で必ず脱いで施術をします。
ユニフォームの選択肢の上着TOP3


実際に訪問マッサージや訪問鍼灸で使われているユニフォームは、大きく3つに分けられます。ざっくりと長短のポイントをお伝えします。
ポロシャツ、ボタンダウンシャツタイプ
- 通気性が良く、機能的で洗濯も着替えもしやすいです。
- 綿100%から化繊のものまで布地が肌質に合うものを選べます。
- フィッティングしやすいです。
- メーカーによりますが安定的に供給され、価格の面でも導入コストが安いです。
- カジュアルで親しみがあり、社会に溶け込める服装です。
- あまりにカジュアルすぎると「医療職」や「療術業」としての信頼感や威厳に欠ける場合もあります。
- ポケットが胸ポケットだけのタイプが多いです。
医療スクラブタイプ
- 病院や治療院でも令和の定番です。医療従事者としての安心感や権威性があります。
- シンプルにかっこいいです。
- スクラブは動きやすく、ポケットも多いです。
- デザインやカラーが豊富で自社のブランディングをしやすいです。
- 安定的に供給される型番を見つけましょう。
- 導入コストがポロシャツやボタンダウンシャツに比べて高いです。
- 「医療職」が強すぎて、在宅訪問の場では少し堅苦しく見えることもあります。
- 通気性がよい製品もありますが、ポロシャツに比べると生地が厚いので、通気性はポロシャツが勝ちます。
- スクラブのままお手洗いや昼食は少し抵抗を持たれます。
白衣、ケーシータイプ
とにかく布地が分厚く丈夫、縫製が丁寧で何十年着てもへたれないので普遍性と耐久性が魅力です。



学生時代のケーシー(白衣)はいまだに臨床で着る機会もあります。あはき師の業種だと、訪問よりも来院型の治療院で着用している方が多い実感です。
汚染や血痕等が一目で分かり、クリーニングがしやすく衛生管理がしやすいからそもそも白衣とは白色なのです。
令和になりあはき師の養成学校もスクラブに代替わりしていますが、あらゆる医療機関、療術業でもケーシータイプは普遍的なユニフォームです。退職するその日まで、ずーっと着られるのだと思います。
ブラックジャックもケーシー着ていますね
パンツ
パンツは大変意見が分かれます。訪問看護や訪問リハだとジャージタイプの動きやすいパンツを採用しているところもあります。また、あまりにもカジュアルになりすぎないようにテーパードシルエット、チノパン、または上着のスクラブと同じ素材のパンツを採用している治療院もあります。移動方法によりますが、施術スタッフが車や自転車、バイク、電車、徒歩で機能的に動けて、実務をしていてストレスにならず患者様からも違和感を持たれないものが最適です。



汚染のある現場ですと、施術者の施術パンツや靴下も頻回に着替えをしなければならない時もあります。また、化繊のあまりにも薄い布地のものは、通気性は最高ですが肌着のラインが透けてしまうという面もありますのでNGです。
かっちりした製品だとフィッティングと追加で裾上げもしなければならないのが悩ましい問題なのです…。
プレイヤーの現場職の意見を取り入れて、自院での最適解を見つけてください。そして、どこかで会ったら私に教えてください。
ロゴプリントと刺繍の名入れのどっちが良いか?
最適解は「会社オリジナル+シンプル機能」


実際の訪問あはき師の現場スタッフの声を集めると、最も支持されるのは 「会社オリジナルのロゴ(刺繍)入り×シンプル機能」 のユニフォームです。
- 胸元や袖にロゴや刺繍入り:会社や治療院の統一感を出せます。医療機関、ケアマネジャー、患者様やご家族、施設職員から「どこの会社の人か」一目で分かり、安心感につながります。
- 清潔感あるシンプルなデザインとカラー:派手すぎない紺・白・ボルドーワイン系etc…。
- 動きやすい素材:ストレッチ性+速乾性を兼ね備えているものが良いでしょう。
スタッフ自身も「着やすい」「仕事モードになって安心して訪問できる」と感じ、利用者さん達にとっても信頼の象徴になります。つまり、「清潔感・動きやすさ・会社の信頼感」を兼ね備えた治療院オリジナルユニフォームがベストではないでしょうか。



会社や治療院のロゴを刺繍でいくのか、プリント印刷でいくのかこれは悩ましい問題です。
未だに私も正解を出せていませんが、縫製職人達は刺繍を推します。弊社も刺繍です。確かに、刺繍はハードワークだったとしても10年以上も保つのですね。
プリント印刷のものは印刷パターンによりますが、出来上がった生地の上に貼り付けるタイプのものは洗濯回数が増える毎にポロポロと崩れ落ちる実体験です。ただ、印刷技術も進歩していますので、生地そのものにインクを染み込ませるタイプのものはいけるのではないかと考えます。
Instagram経由で療術業のみんなのファッションを参考にしても良いですし、
プロと相談して最適解を見つけてくださいね
まとめ


訪問マッサージのユニフォームは、単なる作業着ではなく会社の顔です。そして、治療院のスタッフが誇りと快適さを武器に仕事モードになるきっかけであり、ケアマネジャー様、施設職員様、患者様やご家族様への安心材料の一つとして営業の側面もあるのです。
清潔感があり、動きやすく、会社のカラーを反映したユニフォームを選ぶことが、臨床現場での信頼関係の構築のきっかけになります。
最適解は、会社オリジナルのロゴまたは刺繍入りシンプル快適ユニフォームではないでしょうか。
それが、スタッフにも利用者さんにも喜ばれる形だと考えます。



デザインと機能面、フィッティングのしやすさ、価格の塩梅がベストなものが一番ええんでしょうね。ポケットも忘れないでください。レディースのものはポケットが少ないものが多いのです。アパレルあるあるですね。
価格の天井を決めている場合にはデザインと機能面は相反することが多いこともまた事実です。
家電や自動車もそうですが、アパレルもデザインええやん!思うたら、機能面や縫製があかんかったり…。
機能面申し分ないやん!思うたら、デザインがいまひとつやったり…。
自分で縫製できるのであれば、布を買ってパターンおこして、縫った方が早くて安いのかもしれません。工業用ミシンでないと困難ですが、自分で発注して自分で作るオートクチュール、かっこいいですよね
もう、どれにしよう
どれにしよう
どれ着ていこう
そう思うたら震えがとまらんねん…。
大丈夫や、お前一日でも臨床に立たん日があったか?
(弊社は完全週休二日制です…。)
技術が守ってくれるわ、何着ても。
空調?そんなんも血とユニフォームが守ってくれるわ。
映画、国宝ぜひ映画館でご覧になってください。
療術の名人達は最終的に作務衣(甚平みたいなアパレル)を着ます。なぜなのでしょうか
余計なことも書きましたが、少しでも皆さんの治療院のユニフォーム選びの参考になりましたら幸いです
私たちと一緒に弊社のユニフォームを着て、国家資格の確かな療術を目の前の患者様に届ける鍼灸マッサージ師を募集しています。
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